【G1 CLIMAX32】素晴らしいマイクパフォーマンスで閉められた広島2連戦!【広島大会2連戦】
「記録的猛勝負」と銘打たれたG1 CLIMAX32、8月9・10日の広島大会2連戦。
広島を「ホーム」と呼ぶ選手同士の戦いであったり、同日に開催されたシンニチイズムで事件があったりと試合の前から盛り上がっていましたが、当日は事前の期待を大きく上回る盛り上がりだったと思います。
ジェイ選手が軽度の熱中症ということで両大会を欠場というニュースがあり、そこだけは少し残念でしたね。ただコロナ検査では陰性ということで、G1途中での脱落ということにならなかったのが不幸中の幸いでした。次の町田大会までゆっくり休養してもらいたいです。
裕二郎選手の躍進、アイアンフィンガーとの訣別、秒殺決着
この広島大会でも記憶に残る展開が多く繰り広げられました。
個人的にまず取り上げたいのは高橋裕二郎選手が3勝目を挙げたこと。昨年、一昨年と比べると格段に勝率が上がっており、なんと現時点でもまだDブロック突破の可能性が残っています。全6戦のうち3つで勝利を挙げているというのは、手段はどうあれ過去3年間のG1大会1番の成績です。
9日のタマ・トンガ vs タイチのカードは、お互いアイアンフィンガーと訣別するという展開になりました。過去にはこの呪われた武器をめぐって因縁があった二人。前日にシンニチイズムで展示されていたアイアンフィンガーが何者かに持ち去られるという不穏な事件がおこっていましたが、試合当日なぜかタイチ選手が腰に下げながら入場してきました。試合では、タイチ選手が自らもリスクを負いながらタマ選手にアイアンフィンガーを使わせようと水を向けるも、タマ選手は最後までそれを使うことを拒否。正々堂々と戦い勝利して見せたことで、本隊に身を置くにふさわしい存在になったということを証明した結果となりました。タイチ選手が自身のYoutubeでこの試合を振り返っているのですが、非常に興味深い内容をお話ししているので聞いてみてください。
そして10日のザック・セイバーJr. vs EVIL戦。矢野選手も驚きの44秒決着となりました。自身の入場時にEVIL選手と東郷選手に奇襲を受けるであろうことを読んでいたザック選手は藤田選手を影武者として利用。困惑する2人を面白いように手玉にとり、あっという間にジャパニーズ・レッグロールクラッチホールドでEVIL選手からスリーカウントをとって勝利。普段からダーティファイトでヘイトを買っているH.o.Tの2人を鮮やかに仕留めたことで、ザック選手に対して観客がおおいに盛り上がっていました。
流血戦となった両日メイン、最高のマイクパフォーマンス
9日のメインは内藤 vs KENTA、10日のメインは棚橋 vs 後藤。
どちらも広島を「ホーム」と呼び合い、広島という舞台での試合の特別感を演出する内藤、KENTAの両選手。前哨戦のバックステージコメントで、昔KENTA選手が広島のカープ戦でプロレスラーとして初の始球式をすることになりそうだった(が、結局雨で中止)エピソードでのやり取りは思わずニヤリとしてしまう見事な掛け合いでした。まあそんなポっと出てきた「広島は俺のホームだ論争」よりも、この2人といえばやはり2020年1月5日の東京ドーム大会の因縁があります。
10日のメイン、棚橋選手と後藤選手の対立軸は「どちらが新日本プロレスに光を与える存在であるか」。ものすごい前向きな対立で、正直どちらにも勝ってもらいたいと思わせるような舌戦が前哨戦から繰り広げられていいました。
そんな両日のメイン、どちらも両選手ともに一歩も引かない名勝負。奇しくもどちらの試合も選手が流血するという激しい熱戦になりました(内藤選手が右目付近から、後藤選手は口から出血)。
9日は内藤選手が勝利し、あの時東京ドームで乱入され果たせなかった「ハポン締め」を自身の「ホーム」である広島で実現。G1を制覇し、2023年の東京ドーム大会のメインに出場するという「逆転の内藤哲也」の可能性を十分に感じさせられるようなエネルギーと期待感に満ちた締めとなりました。
そして10日、過去何度も名勝負を繰り広げてきた棚橋・後藤両選手の戦いは後藤選手に軍配。彼の試合後のマイクがとてもグッとくる内容で印象的でした。
かろうじて、俺もまだ生きてます! 次もしっかり勝って、この暗い世の中に希望の光を灯したいと思います!
息子に一言言わせてください。お父さんは本当は強いんだ! 最後の最後まで生きて生きて、生きまくるぞ!!
新日本プロレス
「プロレスラー」として、スポーツエンターテイメントを通して世の中を明るく元気にしたいという「社会」に対する貢献への強い意志と、「父親」として愛する「家族」にその生き様を見てもらいたいという思いを感じてますます後藤洋央紀という選手を応援したくなりました。最後までしっかりと後藤選手の生き様を目に焼き付けたいと思います。
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白熱の広島大会2連戦を終えて、現在の星取り表は下記のようになっています。
ブロック予選も残すところ13日の町田大会、14日の長野大会、16日の武道館大会の3つを残すのみとなりました。
現時点で勝ち抜きの可能性があるのは、
Aブロック:オカダ選手、ランス・アーチャー選手
Bブロック:ジェイ選手、タマ・トンガ選手
Cブロック:棚橋選手、後藤選手、内藤選手、ザック選手
Dブロック:鷹木選手、オスプレイ選手、フィンレー選手、YOSHI-HASHI選手、高橋裕二郎選手
Dブロックがものすごい混戦状態となっています。果たして誰が勝ち上がってくるのか….
残り少ないG1の大会、引き続き全力で応援していきたいと思います。
次は8月13日の町田大会です。カード詳細はこちらをどうぞ。
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