【G1 CLIMAX32】ついに決勝のカードが決定!オカダ vs オスプレイ、 2022年の『夏男』はどちらだ?【武道館大会2日目】
「記録的猛勝負」と銘打たれたG1 CLIMAX32、武道館での3連戦2日目の8月17日、オカダ・カズチカ vs タマ・トンガ、内藤哲也 vs ウィル・オスプレイの準決勝が行われました。
結果としてはオカダ選手とオスプレイ選手が勝ち上がり、8月18日の決勝戦で優勝決定戦を行うことになりました。個人的には『逆転の内藤哲也』を期待して応援をしていたので内藤選手がここで敗退してしまったことに少しショックだったのですが、決勝のこのカードも間違いなく素晴らしい試合になると思うので気持ちを切り替えて楽しんでいきたいと思います。
クリーンファイトで戦い切ったオカダ vs タマ
ゴングがなった後、円の動きをしつつ軽く手を合わせた両者。スポーツマンシップに則った正々堂々の勝負が見られるであろうと期待が高まりました。そして実際試合はその通り、両者の純粋な力と技のぶつかり合う熱戦になりました。タマ・トンガ選手は試合中何度もガンスタンを狙っていきますが、強力な技だけにオカダ選手もなかなかそれは許しません。バックブリーカーなどで反撃をしていきます。何度もガンスタンを跳ね返されているうちに、いつそれが決まるのかととてもワクワクして見ていました。レインメーカーのカウンターでガンスタンを決めた時には思わず声が出ましたね。しかも開脚式ドライバーからのレインメーカーという必勝パターンの中でのカウンター。もうこれは勝ったかと思ったのですが、そこはオカダ選手も超人。最後は延髄斬りからのエメラルドフロウジョン風変形ドライバーという福岡で内藤選手を沈めたコンビネーション。そこからダメ押しのレインメーカーを叩き込んで見事勝利を決めました。
試合後にはお互いハグで健闘を讃えあった両者。そこには夏の暑さも吹き飛ぶような爽やかさがありました。
結果だけ見たらやっぱりオカダか、と言われても仕方ない固い結果になりましたが、試合は紙一重でどちらが勝ってもおかしくないような内容でした。タマ選手これからどんどんタイトルに絡んできてほしいものです。
『逆転の内藤哲也』を上まわったオスプレイの『覚悟』
初対決となった内藤 vs オスプレイ両者の戦い。今年のオスプレイ選手の活躍は目覚ましく、シングルマッチで負けた試合はほとんどないのではないでしょうか。ニュージャパンカップでのザック選手、アメリカ大会でのモクスリー選手とのシングルマッチでは敗れていますが、どちらも完全にノックアウトされてからの3カウントという形での負けではありませんでした(「誤審だ」と非難するほど元気があったと思います)。
勢いがあるのはオスプレイ選手、内藤選手はその勢いをどう押さえ込んで試合をコントロールするかが鍵だったかと思います。そして実際中盤までは内藤選手がうまくペースを握っていたように思いました。気をつけるべきヒドゥンブレードをかわしてコリエンド式デスティーノを決めた時はこれで勝負あったかと期待したのですが、続く正調デスティーノを凌がれてヒドゥンブレードを食らってしまい、そのままストームブレイカーで3カウント取られてしまいました。これまでヒドゥンブレードでそのまま勝負が決まることが続いていたので、ストームブレイカーの存在を忘れてしまっていました。これを立て続けに食らってしまっては立てないでしょう。
オスプレイの激しいファイトスタイルはケニー・オメガに近づいてきたように感じます。ベストバウトマシンに続き、外国人としてG1を制すことができるのか非常に楽しみです。
オスプレイは前日の試合のバックステージで、空席が目立つ会場について言及し、自分がまた新日本を盛り上げるという旨のコメントをしていました。
この会場に入ってきて、今、この試合が終わった。今、俺には新日本プロレスでの仕事……それ以上の“使命”がある。
みんなこの武道館の様子を見たか? チケットは完売になっていない。これからも自分が頑張り続けて、新日本プロレスの人気を再び元に戻したいと思っている。
今、それができるのは俺だけだ。ジュース、アイツは負けた。Dブロック敗退だ。でも、俺たちの旅はまだまだ続いていく。
新日本プロレス
『使命』という言葉を使っていますが、自分が新日本を引っ張り上げるという『覚悟』を背負っているようです。紙一重の試合でオスプレイが最後に勝利を掴んだのは、この覚悟による勝ちへの執念だったかと思わされました。
明日の決勝戦には、同じく新日本を盛り上げて東京ドームを満員にするという目標を掲げ続けているオカダ選手が対角線に立ちます。どちらも自分が新日本プロレスを盛り上げるという思いを持つもの同士の戦い。激戦必至です。
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